独立して 1 年の振り返り

 

「そろそろ独立する頃合いだと思うので、独立します」という、濁りなくノープランな独立をしたのが 4 月。独立することはその半年以上前から調整を始めていたものの、いろいろと忙しく、結局これといった計画性のないまま、セオ商事がスタートしました。(このような状態から始まって、今日まで楽しく仕事ができたこと、お世話になった方々に心より感謝します)

 

 

「独立して、今まで出来なかったことをやろう」と漠然と考えていたのですが、幸いにも今年はそのような経験を多くすることができました。

 

 

今まで薄々と感づいていたことに「何かをつくる一歩手前の、新しい知識や技術を身につけている段階が一番楽しい」というのがあるのですが(新しい知識を身につけるゴールに、アウトプットがあるイメージです)、そのような気分でアウトプットというよりは、しばらく何かをインプットすることを増やそうと思いました。

 

 

そのような訳で、今年は何を経験 / 勉強したかということをリスト形式でまとめてみました。

 

 

1. フルスタックエンジニアを目指す

 

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Spy Camera!

 

Olympus さんの新しいカメラデバイス OPC Hack & Make Pilot Project!! に参加して、前から作りたいと思っていた遠隔記念撮影のシステムを作りました。サーバサイドと html / js という自分がずっと苦手意識を持っていた分野に挑戦することができました(今までその二つを避けていたから、FlashiOS、企画などのスキルがついた気もする)。なんとか助けを得ながら作ることができました。

 

最初は heroku + Node.js と、カッティングエッジなスタイルで作ろうとしたところ挫折。結局、さくらレンタルサーバ + PHP な構成に。基礎から始めるのが大事だと思いました。

 

これでフルスタックエンジニアと呼んで良いかはさておき、来年、バージョンアップしてどこかで一般にお披露目したいと思います。

 

普段の仕事ではフラットよりのデザインで進めることが多いのですが、このプロジェクトはいつもと違う形で、イラストレーターと仕事をしてみたいと思い、Shiori Clark さんにお願いしました。

 

システムやサービスも、もう少し本の装丁をするように個性的なデザインが出来ればと思っているのですが、結果には大満足でした。

  

 

2. バイオアートに挑戦する

 

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3331α Art Hack Day 2014 というイベントがありまして、バイオアートのチームに参加しました。始めて入る生物系の研究室。勉強で読んだバイオパンクという本がとても面白かったです(バイオベンチャーの盛り上がりと熱気をようやく理解できました)。DNA の塩基配列にデータを保存して読み出す、という実験プロセスをアート作品として制作したところ、Loftworks 賞をいただくことができました。引き続きバイオ関係は何かやってみたいと思います。

 

バイオパンク―DIY科学者たちのDNAハック!

バイオパンク―DIY科学者たちのDNAハック!

 

 

 # 来年、arduino と LED を使ったインタラクティブ表現を抜いた、簡易版の展示ができそうです。

 

 

3. 量子力学を勉強する

 

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量子コンピューター実用化のニュースで盛り上がり、お世話になっている方に量子力学勉強会を開いて頂きました。今後 10 - 20 年を見据えて、量子コンピューターや通信の技術が発展することを考えると、今の内に理解できると面白いかなと思って勉強を始めたけれど、あまり時間が取れず...。シュレディンガー方程式を解けるようになるのを目標に、来年も勉強したいと思います。

 

 

4. SF 小説を書く

 

仕事の流れもあり、量子力学の勉強でお世話になった方に AI について色々と伺うことができました。その勢いに乗って AI + 量子コンピューターな短編を書いて、星新一賞に応募。(発表は 3 月。入賞しないかなぁ、、)

 

AI については、来年ちょっとした告知ができそうです。

 

 

5. ワイヤーを大量に書く

 

ウェブからアプリまで、かなり大量のワイヤー(画面設計書)を書きました。企画から設計までのお仕事が、今年は一番多かったです。これだけの量を書くと色々と発見があって、来年はその知識をもっと体系化できればと思います。

 

 

6. ユーザテストを真剣に行う

 

デザインができた状態でのユーザテストということを、今まであまりやってこなかったのですが、今回は予算のある案件で色々と試すことができました。デザインまでの工程でしっかりユーザテストをすると、実装後の手戻りが少なく、最終的な実装コストが下がることなど色々と体験できたので、来年は引き続き色々な手法を試してみたいと思います。

 

 

7. Swift を覚える

 

arc が出たところで満足していたのですが、やっぱり書きやすくて効率が良いですね。(コンパイルに時間が少しかかるけど、、)

 

 

8. 人前で話す

 

Romo というロボットガジェットのハッカソンの企画をさせて頂いたり、その流れで gihyo.jp に記事を書いたりしていたのですが、TechLion というイベントで話しをさせていただきました。大学の教授と一緒に話すのはとても楽しかったです。

 

(話し好きな割には人前で分かりやすく話す能力がまるでないので、話し方教室に通うべきかと、真剣に悩むきっかけにもなりました) 

 

 

9. ブレストワークショップ

 

前職でもやっていたブレストワークショップ(クライアントと、企画をブレストのワークショップ形式で行う手法)。独立後もいくつかオファーをいただくことができました。今年読んだ本で「デザインコンサルタントの仕事術」という本がとても勉強になりました。

 

デザインコンサルタントの仕事術

デザインコンサルタントの仕事術

 

 

 

10. フリーランスのチームに入る

 

Romo 案件をはじめ THE GUILD のメンバーとして、色々な仕事をお手伝いさせていただきました。おかげさまで最終的に、セオ商事 / THE GUILD それぞれ半分ずつという感じで、なかなかバランスの良い感じになりました。

 

 

来年について

 

来年も引き続き、色々と試行錯誤をしてみたいと思います。

 

色々とやりながらも、意外と真面目に働いていたので、ある程度余裕もできてきました。なので来年は、もっと実験的な仕事やプロジェクトにも参加してみたいと思います。もし何かありましたら、是非お気軽にお声がけ頂ければと思います

 

今年一年ありがとうございました。

来年もどうぞ宜しくお願いします。

 

良いお年を…!